えっ違うの?【皮】と【革】は違うんですよ!
目次
えっ、「皮」と「革」は違うの?
なんか、同じように思いますよね!
よく混同されていますが、実は意味が違うんです。
「皮」について
「皮」は動物の皮膚をそのまま剥ぎ、製品として使用したものを言います。
動物の皮は、一般にそのままだと固くなったり腐敗してしまったりします。
「革」について
「革」は動物の皮膚の毛を除去しなめしてあるものをいいます。
「皮」を柔らかくして耐久性や可塑性を加え、「革」として利用するために必要な作業がなめしである。
なめし加工を施すことにより、単に動物の皮膚だった「皮」から、製品に使われる「革」へと変化する。
「鞣(なめ)し」について
皮は柔軟性に富み非常に丈夫ですが、そのまま使用するとすぐに腐敗したり、乾燥すると板のように硬くなり柔軟性がなくなります。
この大きな欠点を補うのが鞣(なめ)しです。
鞣(なめ)しとは樹液や種々の薬品等を使って、この難点を取り除く方法が「鞣(なめ)し」と言います。
「鞣(なめ)し」の種類
・タンニンなめし
植物の樹皮、根、葉などから抽出した植物タンニンを用います。
タンニンなめしの革は、水をよく吸い、水を含むと柔らかくなり、伸びたら元に戻らないという特徴があります。
カービングや革細工に最適の革です。
代表的な革としては、ヌメ革などがあります。
・クロムなめし(通称:Wet-Blue(ウェットブルー))
植物タンニン液のかわりに、塩基性硫酸クロームを用います。
タンニンなめしに比べ、軽く仕上がり、吸水性が少なく、柔軟性、伸縮性に富みます。
レザージャケットやブーツなど、現在ではほとんどの革製品がクロムなめしされた革を使用しています。
・コンビネーションなめし
タンニンなめしとクロムなめしを組み合わせたもの。
・脳漿なめし
古来伝わる古いなめし法。
技術が失われつつあったが、少数の有志により復興中。
・アルデヒドなめし(通称:Wet-White(ウェットホワイト))
環境問題からタンニンなめしの革と同様にクロム(メタル)フリーの革として普及してきている。
クロムなめしに比べてややコストが高めになる。